高脂血症とは、血液中にとけ込んでいる脂質の量が多すぎる状態です。
脂質とは脂肪の成分の総称で様々な種類がありますが、血液中には主に以下の4つがあります。
コレステロールとは、人間や動物の体の中だけにある脂質で純粋なものは外見が固まりかかった”ロウ”のような自くてやわらかい軽い結晶です。
このコレステロールは、血液中以外にも体内に広く分布しており、通常、成人の体内には100〜150g位のコレステロールがあります。
このうち血液中には10gくらいが含まれており、その約半分が血球に、残りの半分が血清に入っています。
中性脂肪は身近な例でいうと豚肉等のまわりに付いている白い脂身の部分のことで、肉類だけでなく食べ物の脂肪のほとんどは中性脂肪です。
中性脂肪には、トリグリセライド・ジグリセライド・モノグリセライドの3つがありますが、トリグリセライド以外の二つは極微量なため通常はトリグリセライドのことを中性脂肪と言っています。
「コレステロールとは?」にも書いたとおり、コレステロールは我々の体を維持する上でとっても重要な役割を担っています。
にもかかわらず、健康診断などでコレステロールが悪玉扱いされるのは何故でしょうか?
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コレステロールに関連するキーワードとしてよく聞く、善玉&悪玉コレステロールという単語。
「LDLコレステロールと悪玉コレステロール」では、悪玉と呼ばれてしまうLDLコレステロールについて書きましたが、続いて善玉コレステロールと呼ばれるHDLコレステロールについて解説します。
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コレステロールと中性脂肪には、同じ脂質であること、血液中を移動するときにリポタンパクの形をとること、増えすぎると動脈硬化を起こすことなど多くの共通点があり「似たようなもの」と思っている方も多いかと思います。
しかし実際には、体の中での役割をはじめ多くの違いがありまったく違った存在なので、対策のためにはそれぞれの違いを知っておくことが重要です。
健康診断等の血液検査で、コレステロールや中性脂肪が基準値より高いと分かれば高脂血症と診断されます。
それぞれの脂質の基準値と高脂血症かどうかの判断は次のようになっています。