コレステロール研究室 > 基礎知識 > HDLコレステロールと善玉コレステロール
コレステロールに関連するキーワードとしてよく聞く、善玉&悪玉コレステロールという単語。
「LDLコレステロールと悪玉コレステロール」では、悪玉と呼ばれてしまうLDLコレステロールについて書きましたが、続いて善玉コレステロールと呼ばれるHDLコレステロールについて解説します。
身体の各部にコレステロールを運ぶ働きをしているのがLDLコレステロール、そしてその逆の働き、つまり体の中で不要なコレステロールを回収する働きをしているのがHDLコレステロールです。
HDLコレステロールは、不要なコレステロールを回収するだけでなく、血管壁に付着したコレステロールも回収します。
動脈硬化を引き起こす余分なコレステロールを取り去ってくれるため、「善玉コレステロール」と呼ばれています。
HDLコレステロールが十分に生成されている場合は、コレステロールが動脈に付着したままになることはありません。
つまりHDLコレステロールは高い分にはそれほど問題なく、低い場合に「低HDLコレステロール血症」と呼ばれ、注意が必要です。
このため、HDLコレステロールには下限の基準値が設定されていて、40mg/dl以下が低HDLコレステロール血症とされています。
HDLコレステロールは体の中の余ったコレステロールを回収している状態ですから、HDLコレステロールが高いからといって問題にはならないというのが一般的な見方です。
(高HDL血症とかはありませんw)
では、高ければ高いほど良いのかと言えばそうではないらしく、HDLコレステロールが100mg/dlを越えるような場合は、HDLコレステロールの処理がうまく行かなくなり、血液中に余分なコレステロールが滞留してしまっている可能性も考えられるとの意見もあり、あまりにも高すぎる場合にも注意が必要です。